【月刊 SAWAN】「SAWANを支えに自分と向き合った高校3年間」 家庭以外に もう一つの居場所がある子は強いのさ!

バレエ・ダンス・バイオリンなどハイレベルな習い事を制覇する才能あふれるユナ。

7歳時に来タイ。小中学校時代をシラチャ日本人学校で過ごし、高校はパタヤの現地校で過ごす。

今 思い返しても衝撃的に波瀾万丈な高校生活からの、鮮やかな逆転劇。

ニコ

えー何があったの?

ポアン

そりゃー、大変だったよ。バンコクでは洪水が大変だった時期に、ユナはシラチャで人生の分岐点に立たされていたんだ。通い始めたパタヤの現地校は、日本では考えられないようなビックリ話が盛りだくさん。ここでは言えないことばかり。家庭環境も文化も違う同級生たちに全く馴染めなくて、毎日お母さんに話を聞いてもらって、心のコントロールをしていたんだ。

ニコ

ユナ、本当に頑張ったよね。そんなときにSAWANに出会ったんだよね。

ポアン

そう!SAWANと出会ってから、ユナの快進撃が始まったんだ!今は、特待生として日本の大学に進学し、さらに海外留学奨学金制度に合格して、来年は韓国に留学することが決まったんだよ。

いま、絶好調で大学生活を送っているユナにインタビューしたよ!

ニコ

ユナは、パタヤに住んでいて、SAWANのことはどうやって知ったのかな?

ポアン

お母さんが、高校の学校説明会へ参加した時に、団長と知り合って、SAWANのことを知ったんだって。

「最初は、大学の志望理由書に書けるボランティア活動がしたい、という理由で参加したSAWANだったけど、実際に参加してみたら、ユナが得たものは想像以上に大きかった。
初めての場所で、初めての班長。初めて出会った人達の前で、自分の班に来てもらうべく演説をするところから始まり、自分を表現する難しさを痛感。しかし、繰り返しSAWANに参加し、挑戦することで、確実に自己表現力が高まった。」

ニコ

最初は声も小さかったユナだったけど、どんどん変わったよね。

ポアン

そう!堂々と自分の特技をアピールして、小さい子たちにも気を配り、優しい笑顔で、みんなユナのことが大好きになったよ。

ニコ

バスの中でも、積極的にアピールしてたよね!

「パタヤで、日本人があまり住んでいない場所に住んでいて、現地校にも馴染めなかった頃は、自分の居場所が家庭しかなかったユナ。そんなユナにとって、SAWANと出会って、安心して自己表現できる居場所ができたことは、未来に向かって進む大きな原動力となったんだ。」

ポアン

SAWANで出会う仲間は、年齢関係なく、強い絆が生まれるんだよね。

ニコ

そう!小学生から中高生・大学生、そして大人まで、対等に安心して話ができる環境が自然とできているんだ。ユナはいつも、友達と一緒ではなく1人で参加していたけれど、一人ぼっちになることなんて絶対になかったよ。いつも中心にいて、かけがえのない時間を過ごしていたよ。
そして、そんな安心できる場所だからこそ、思いきり自己表現ができるんだ!

ポアン

ユナは得意なことが、たくさんあるよね。夢祭りでいつも見せてくれたバレエ、素敵だったな〜!

ニコ

うん。ユナは努力家なんだよ。小さい頃から続けているクラシックバレエは、パタヤでもロシア人の先生にずっと習っていて、バレエだけじゃなくロシア語まで習得しちゃったしね。中学生から始めたバイオリン・チェロで、音感も身につけて、今では耳コピで曲が演奏できるんだって。あとね〜、絵も上手だよ!

ポアン

コツコツ最後まで諦めずに続ける力は、小さい頃から養ってたんだね。

ニコ

「続ける」って本当に大事なことだよ。僕には無理だけど・・・
ほとんどの参加者が小中学生のなのに、高校生だったユナが、SAWANに繰り返し参加し続けた年間記録は今でもNO1だね。
ユナが、SAWANに来てた期間は2年くらいだったけど、その間にあったSAWANは全部!来たよね!

ポアン

そうなんだよ。団長もびっくりの参加率だったんだよ。
今の自分には絶対にSAWANが必要だ!という強い意志で参加し続けたよね。その時の経験が、確実に自分の血となり肉となっていることを、日本へ帰国した今、実感しているんだって!

ニコ

今のユナは、何を一番、感じているのかなあ?

ポアン

タイの孤島(ピタック島)でマングローブ植林をするという体験がいかに貴重だったか、日本に帰って強く感じているんだって。

ニコ

日本にずっと住んでいる子にはなかなかできない唯一無二の体験を積んたことが、自分の自信となっているんだね。

ポアン

そうなんだよ。そして、「人は人、自分は自分」という考え方ができるようになったんだって。「自分自身に良い意味でのプライドを持ち、他人も尊重する。」素晴らしいことだよね。

ニコ

そうそう、ユナは パタヤの現地校で、団長から「生徒会長に立候補しなさい」と言われて立候補して、本当に当選したんだよ。それから学校が楽しくなり、受験勉強も頑張り、特待生を目指して日本の大学を受験をし、今年3月に立命館アジア太平洋大学(APU)に特待生として入学したんだ。

ポアン

ユナは、受験をゴールとは考えず、大学のプログラムを調べたり、先輩たちの体験談を聞いたりして、入学後の大学生活をより明確で楽しくイメージして、受験を乗り切ったんだって。

ニコ

ユナの大学生活はとても充実しているんだよ。BEGINという全国の高校生を相手にディスカッションスキル、プレゼンテーションスキルなどを教える学内バイトをしているんだって。SAWANで学んだことを教える側としてアウトプットする場を見つけたんだ。
さらに、留学制度が充実しているAPUで、大きなチャンスをつかんだんだんだよ。入学してすぐに、ダブルディグリープログラムに応募し、合格。来年から2年間、韓国の大学へ留学することが決まったんだ。なんとAPUでの学位に加えて、派遣先大学の学位も得られるというプログラムへ挑戦するんだよ。

ところでユナの大学での目標は何か知ってる?

ポアン

知ってるよ。少しでも「世界市民」に近づきたいと思っているんだって。ユナの考える「世界市民」ってね、得た知識や技術を奉仕・尊敬の心を持って、周囲の人達に影響を与えることのできる人なんだって。

ニコ

めっちゃ、すごいじゃん!

ポアン

与えられたチャンスをできるだけ無駄にしないよう、自分自身をマネジメントする力も高めるぞ!って言ってたよ。

「きちんと自分自身を見つめ、一歩一歩確実に未来へ進んで行っているユナが、本当にまぶしい!」

ニコ


最後に、ユナの将来の夢を改めて教えて!


ユナ

高校時代、SAWANの夢マップには国連の職員になりたいと書いていたのですが、大学で勉強をする中で、他の分野にも興味を持つようになりました。今は、大学院に入り、人々の生きづらさ(いじめ、不登校、LGBT問題等)についての研究をしたいと思っています。

ポアン

日本や世界でたくさんのことを学び、多くの経験を積んで、どんどん成長していくユナ。いつでもSAWANに来て欲しいし、また話を聞かせてね!!!

バンコク・シラチャに住む日本人の子供達が現地活動を通じ
「世界の中の日本」「アジアの中での日本の役割」「夢を持つこと掴むこと」を学んでいます。

毎回号外!と題し、様々な『SAWANの今』をニコラボで発信!

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